私たちという現実、虚構の中のアイドル -アイドリッシュセブン 2nd LIVE「REUNION」感想-

※アイドリッシュセブン四部十一章までのネタバレを含む可能性があります。

みんな~~~~~!!!
ナナライ10daysはどうでした?
今日も最高のライブでしたね!!!あと100日はやってて欲しいと思います!!!

というわけで、今年もアイドリッシュセブンのライブ、「REUNION」に参加したので、そのレポ……というか、感想文を書きました。感想と言うよりも私小説のノリになってしまっているので、そういうものが好きな方、かつ冒頭にも書きましたが、アイドリッシュセブン四部十一章までのネタバレがあっても構わない方向けの記事になります。

入場~開場

去年は「私よりも行って欲しいファンがいるから……」と言っていた私だったが、ブログも更新せずにアイドリッシュセブンをプレイしていた私にはもう堂々と「ライブに参戦したい」という気持ちがあったから、先行にどんどん応募して……全部落選した。なんならライブビューイングも全部落選した。

そんなこともあったが、友人のありがたい誘いによって一日目を現地、二日目をライブビューイングで見ることが出来た。本当に幸運だった。次回があれば……その時こそ自分の運でチケットが取れたらいいなと思うが、こればかりは運になってしまうからどうしようもない。

西武ドームに行くこと自体が初めてだった私は、もはや西武池袋線の池袋駅の広告の前にはたくさんの人がいることにさえビビっていた。去年のライブ「Road To Infinity」のときもそうだったが、ライブ前から駅広告やパネル展示などが行われていて、ライブに対する期待値は否応なしに上がっている。お金がかかっていればいいという話ではないが、お金がかかっているプロモーションというのは、それだけで人をワクワクさせる力があるのだ。デジタル・サイネージに映ったアイドルたちを自分のスマホに収めていくファンたちを見ながら、私はドームに向かう電車に乗った。
余談ではあるものの、私はこういう西武池袋線の池袋駅のような線路の始まりの部分が好きなので、新宿駅や大井町駅(大井町線)では大層テンションが上がる。テンションが上がっていたら乗り込む電車を間違えて時間を多少ロスすることになったから、時間に余裕を持って行動することの大切さを学ぶことができた。

閑話休題。
電車を間違えつつたどり着いた初めての西武ドーム。屋台が出ていることにビビりながら友人と合流した私は三塁側のスタンドに向かった。開場一時間前にもかかわらず、スタッフの方が「今から座席に向かわないと開場に間に合わない可能性がある」というようなことを言っている。それだけで漠然とこの球場の広さを感じて、会場に入ってすらいないのにわくわくしてしまった。
ゲートに向かう坂道の脇にはお花(関係者さんからたくさんのお花が来ていて興奮した)がたくさん並べてあって、それを眺めつつ荷物チェックを受け、入場プレゼントと塩飴をもらってから、さらに坂道を上っていく。通路からちらほら見えるスタンドには人・人・人。その下にあるアリーナにも人・人・人。思わず「わあ」と感嘆の声を上げてしまいそうになるほどの人の姿があった。中央に鎮座しているセンターステージよりも気になってしまうくらい、ものすごい人数の人がいる。
日本の全人口がここに集まったのか? そんな気持ちが過った。
ちなみに現在の日本人口は約1.2億人(Googleで調べた)で、メットライフドームの収容人数は2万人らしいのでだいぶいい加減な感想を抱いてしまったと言える。しかし、これだけの人がいて、まだチケットが足りていないんだから驚きだ。次回はもっとキャパの大きいところでの公演になるといいな、としみじみ思った。

辿り着いたスタンド席は思ったよりも傾斜があって、前に人が立っていてもステージをよく見下ろすことができた。実際に立ってみると、意外とステージが近くにあるように見えて、じっと見つめていたら中央に向かって転がり落ちて行ってしまいそうだ。ドキドキする。
ここで友人と一緒に荷物を整理整頓しながら、なんだかとんでもないところに来てしまったんじゃないかと思った。荷物の整理がてら、入場者プレゼントを開封して、ライトの点灯を確認する。友人はなぜかうまくボタンのストッパーが外せなくてパニックになっていた。極度の緊張のせいだろうな、と思いながら二人がかりでストッパーを外し、何があってもすぐに取り出せるようにポケットの中にしまった。
時間は17時少し前、曇り空とは言え、外はまだ明るい。早めにスマートフォンの電源を落としながら、友人と私は「いい加減腕時計を買わないとヤバいな」と話し合った。
ちなみに二日目にライブビューイングに一緒に行ってくれた友人はスマートウォッチを右手首に巻き付けていた。うらやましい、お金に余裕ができたら私も買おう。ミーハーな私はそう思った。

私はなぜか、いつも舞台やコンサートの始まりに乗り遅れてしまう。
今回も、コンサートライトの発色をカチカチと眺めているときに周りが歓声に包まれて、ようやくライブが始まったことに気がついた有様だった。「始まるよ」と友人に声をかけられ、私は慌ててコンサートを両手に立ち上がり、センターステージの情報にあるモニターに視線を向けた。
それからのことは覚えていない――というのはさすがに記事として成り立っていないにもほどがあるので、こっからは思い出せることを思い出せるだけ書いていきたい。

オープニング

中央に設置されたステージの上にある立方体のような形をした、四辺がスクリーンになっているモニター。そこにキャラクターのシルエットが映るのと同時に歓声が上がった。ライブが始まる、と私が息を飲んだのと同時に、ペンライトの光が眼前に広がる。
一織、大和、三月……、と次々に現れるシルエットとともに、キャラクターのカラーにライトの色が移り変わっていく。この瞬間に、私は事前通販で公式ペンライトを購入しておいてよかったと感じた。赤、黄、青、それから橙、緑、紫、水色、ピンク……あたりまでは通常のペンライトでもどうにかなるが、突然オーシャンブルーとかビビッドピンクとかターコイズとか言われても、そんな色は突然出ない。こっちは大和のカラーと千のカラーの見分けだってつかないのだ。
その点、公式ペンライトはよかった。IDOLiSH7、TRIGGER、Re:vale、ŹOOĻ、ボタン一発で順番にメンバーカラーが出せる安心感は半端ない。こんな便利なペンライトを事前通販してくれた公式はすごい。

私がペンライトのすばらしさに感動している間に、REUNIONのロゴがドーン!!!と映った。
そして、歓声を浴びながら四方のステージに現れたIDOLiSH7、TRIGGER、Re:vale(と椅子)、ŹOOĻがセンターステージに集まり、やっぱりドーン!!!メインビジュアルだ!!!すごい!!!すごいなマジで。
割れるような歓声とともにライブが幕を開けた。今年はRe:valeの椅子は動かなかった。お疲れ様。

ライブ前半

一曲目はIDOLiSH7、TRIGGER、Re:valeによる「NATSU しようぜ!」えっ去年最高の(個人の感想です)盛り上がりを見せた……、むしろナナライのアンコール定番曲にしていくのだろうと確信していた「NATSU しようぜ!」をここで……ここで!?ここでもう演っちゃう!?本気で言ってる!?
そんな私の動揺などお構いなしに、最高のNATSUが始まった。
ここでもしかして12人バージョンが初披露されるのかとわくわくしたものの、歌詞は10人バージョンと同じだった(と思う)。ストーリー上でまた夏が来たときには是非よろしくね。
ともあれ、開幕「NATSU しようぜ!」はまでは予想がついたとしても、開幕から水鉄砲やウォーターキヤノンが大活躍するなんて誰が考えただろう。そんな水がびしゃびしゃになって……ここはリゾートテーマパークか?最高じゃん。前回のRTIからの地続きであるというメッセージ性に加え、その間にあったビブラートでの感動も取り込んで、テンションがブチ上げになるにはこれしかない!!!って選曲。最高(二回目)。

そこからは各グループによる息もつかせない怒濤の曲・曲・曲!
いやライブなんだから曲をやるのは当たり前なんだけど……。
去年のライブではもっとこう、「IDOLiSH7です!これを歌います!」「次はTRIGGERです!これを歌います!」みたいな、悪い意味じゃなくて「発表会」というか、「御披露目」みたいな空気があった。
今回はそれがなくなっていて、「聞いて下さい!新曲!」の「Viva! Fantastic Life!!!!!!!」から一つの流れが始まって、ダムが決壊したみたいに一気に流れ出したみたいだった。センターステージとそこから分かれた複数のステージを利用した立体感のあるステージ構成はまるでパレードのようで、次はなにが始まるんだろう、という新鮮な感情を失わせない。
九条天役の斉藤壮馬さんが言った「ドキドキしたいですか?」の言葉に頷くまでもない。
ドキドキしている。させられている。これがアイドリッシュセブンなんだ、と思った。もはや語彙も喪失した。

そして、IDOLiSH7(神曲リスポをこんな序盤で!?)、Re:vale(DisOne謎ジャンプを継承した永遠性理論は小道具を使用したダンスも見所)、次はTRIGGERかな……と思っていたところで、会場をジャックするかのように現れたのがŹOOĻだ。いい意味で期待を裏切られ、ハイレベルなパフォーマンスに魅せられる。いやホントめっちゃ歌とパフォーマンスが上手い。両手をあげろって言われて両手あげちゃうくらいすごかった。
ちなみにこのとき中央のモニターにはキャラクターと声優さんが一緒に移されていて、まだキャラクターと声優さんの紐つけができていない人にやさしい作りだなって思った。多分これ、ŹOOĻに限った話じゃなくて、衣装自体がそれを意識してそれぞれのカラーを全面に出したデザインになっているのも同じ理由だと思う。時系列が飛んじゃうけど、アンコールでみんなお揃いのTシャツになっても(お互いの色を交換しているRe:valeを除いて)それぞれ自分のイメージカラーのリストバンドをしていてくれるのがありがたい。
そういう細かい気配りが感じられるのが、基本的ゲーム派って人にもナナライが愛される所以だと思う。
ともかく、こんな風に力強い演出とともに現れたŹOOĻを見て、私は「作中では色々あったŹOOĻもこうして同じアイドルとしての仲間になっていくんだな……」とほろりと来てしまった。
しかし――、このあとの演出によってその気持ちはあっという間に裏切られることになる。おそらく、今回のナナライでもっとも衝撃を受けたのがこの演出だった。

曲を歌い終えたŹOOĻの次にライトが当たったのは中央の円形ステージ。そして、その中央にたった一人で映し出されていたのは十龍之介役の佐藤拓也さんだった。IDOLiSH7、Re:vale、ŹOOĻ、次はTRIGGERだと予想していた私は、その予想がこんな形で当たるとは思っていなかった。
アイドリッシュセブンを三部まで読んだ人にはすぐに予想できただろう。その予想通り、たった一人で「願いはShine On The Sea」の冒頭を歌い始めた佐藤拓也さんの姿を見て、私は泣いた。というか涙腺ガバガバ国涙腺ガバガバ県在住の私は今これを書きながらまた泣いている。
それくらいにアイドリッシュセブン三部のあのシーンは私の心に傷を残した。
起死回生のチャンスに賭けていたTRIGGERと、その妨害工作を行った月雲了。あのとき私は確かに、月雲にもŹOOĻにも、なによりもŹOOĻを受け入れた(ように描かれた)観客に怒りを感じたはずだった。それなのに、私はさっきまで、自分が怒りすら感じていたあの観客と同じものであったのだ。その事実に愕然とした。
同時に、こんなステージ構成を作り上げてきたこのライブそのものにも。
アイドリッシュセブンがただ曲を楽しむだけのライブをやるつもりだったなら、決してこんな演出にはしなかっただろう。ストーリー上の繊細な部分には触れず、ただ「曲」の良さを伝える演出だっていくらでもあったはずだ。そういうステージ構成だったとしても、きっとすばらしいものが作れていたはずだ。
それなのにあえて作中のストーリーにステージ演出を寄せてきたということには、きっと意味があるのだろう。

少し話は逸れるが、そもそもアイドリッシュセブンはストーリーと楽曲に強い関連性がある。わかりやすいのは、「NATSU しようぜ!」や「太陽のEsperanza」、そしてこの「願いはShine On The Sea」だと思う。Sakura Messageにいたっては関連性が強すぎて、楽曲自体がもはやメインストーリーの一部だ。
それは制作者側も意識していることだろうし、私たち観客側も同様だ。IDOLiSH7が「Perfection Gimmick」を歌ったときや「GOOD NIGHT AWESOME」を歌ったときに強く感じた。観客席のペンライトの色が、「Perfection Gimmick」のときは一織の青、「GOOD NIGHT AWESOME」のときは大和の緑と、曲の持つストーリー性が強い曲では揃う。そもそも、アイドリッシュセブンのライブ楽曲というのは、無課金でもゲーム中で聞けるものが多い。ほとんどと言ってもいい。CDを買っていなくても楽しめるという意味でハードルが低いし、そういうところからもこのライブのコンセプトが見えるような気がする。

ここで話を「願いはShine On The Sea」に戻そう。
前述したとおり、この曲はTRIGGERの起死回生をかけたライブで月雲の妨害にあったTRIGGERが、予定通りに披露することができないまま、龍之介一人で歌った楽曲だ。そんな曲をŹOOĻの直後に、それも龍之介のソロから始めることに意味がないとは思えない。このままソロで歌いきるのか?と思ったところで楽と天が登場したとき、私は心底ほっとしていた。よかった――、このライブで見せられた「IF」に、心の底からよかったと思った。MCでの「三人で歌えてよかった」の言葉に涙した人も少なくないように思う。

この演出で、私はアイドリッシュセブンにおけるライブが、楽曲のみを中心とした祭典ではなく、物語の中の歌であることを意識したものなのだと勝手に確信した。(勝手に確信しただけなので実際は違うかもしれない。)

ライブ後半

IDOLiSH7、Re:vale、ŹOOĻ、TRIGGER、MEZZO”と演奏が続いて、ここで一旦ムービーコーナーになった。
なんせ4時間のライブだし、体力のない私はここで一休みできるのはうれしい。

ステージ上でŹOOĻを中心とした回想ムービーが流れる中、私はペンライトの電池が切れていないかどうかをチェックする。別の現場で使っていた方のペンライトは電池がなくなってきたのか、特定の色の発色ができなくなっていた。しかしペンライトってそういう電池の切れ方するんだ……(初めて電池が切れた)。
水分補給をしながらムービーを見ながら三部のことを思い出していたけれど、本当に三部は色々あったな……と思う。誘拐事件もあったし、警察沙汰も起こりかけたし、ベランダから落とされそうになった人もいた(もはや殺人未遂事件だ)。アイドル育成とはなんなのか、アイドルを命懸けで頑張ってるってそんな文字通り命懸けでいいのか、そこは比喩でよかったんじゃないのか、アイドリッシュセブンはどこへ向かおうとしているのか。
アイドルはどうなっちゃうんだ。そして私たちもどうなっちゃうんだ。
そうした三部と四部の不穏なセリフが並ぶ中、七瀬陸のセリフで空気は一転する。

「トウマさんたちに今、一緒に歌える人がいて、良かったです。」

アーーーッ!!!
アイドリッシュセブン!!!(アイドリッシュセブンです。)

この、七瀬陸をまるで「特異点」かのように扱う構成(三部モンスター参照)あってのアイドリッシュセブン!!!忙しい人のためのŹOOĻかと思っていたが、その転換点に七瀬陸を持ってくるところが本当に推せてしまう。アイドリッシュセブン界のアイドル史は間違いなく「七瀬陸前」と「七瀬陸後」に二分されるだろうという予感がある。こういう「物語(=虚構)」らしいキャラ立ち、まさにアイドリッシュセブンのためのアイドリッシュセブンだ。

そして、そこで再びŹOOĻのパフォーマンスが幕を開ける。
いや……すごない?すごいよ……なんか……なんかがすごい。ŹOOĻのパフォーマンス、前半もすごかったけどそれを凌駕するような熱量。あんな演出で四人曲持ってこられたら熱狂しちゃうでしょう。
ここがレッフェスだ!!!YEAH!!!

昨年のナナライの記事で、私は「ライブの観客である私たちは誰でもなく、同時に誰でもあった」というようなことを言った。今年のそれは、この瞬間が最骨頂だったと思う。
このときŹOOĻのパフォーマンスに熱狂した私たちは、ŹOOĻというキャラクター性を離れ、そのパフォーマンスを讃えた、レッフェスの観客でもあった。
彼らが私たちの声をどう受け止めてくれたのかはメインストーリー四部を読めばいい。それは今更私が言うことじゃない。

そして「GOOD NIGHT AWESOME」(これは削られるかもしれないと思っていたので意外だった)、「THANK YOU FOR YOUR EVERYTHING!」、そして「Happy Days Creation!」。「Happy Days Creation!」はストーリー上(本来はTRIGGERも歌うはずだったが、ストーリー上歌ったのはRe:valeとIDOLiSH7)、音源化がどうなるんだろうと思っていたところもあったので、ライブでやってくれてうれしかった(ただし、この振り付けはTRIGGERが考えたものを9人用に変えたものかもしれないと思うと胸は痛む)。
ここでRe:valeが出てきてからIDOLiSH7がはけて星屑マジックにつなげる流れもスムーズで、とにかく今回のライブは曲と曲の繋がりのテンポがよかったと思う。
「Happy Days Creation!」が終わって、スクリーンに映し出される星(?)が割れた瞬間、私はその場で「星巡りの観測者!!!」って叫びそうになった。まさかイベントストーリーにこんな演出がつくとは思っていなかったから本当にびっくりし……「ウワーーーッ!!!モモの新規カット!!!」などと息をつく暇もなく驚いているとセンターのスクリーンの下からエテルノマントを羽織った二人が登場。二日目のMCで話してくれたけど、あのマントはだいぶ重量があったらしくてホントにパフォーマンス頑張ってくれてサンキュー!って感じだった。
ちなみに上のスクリーンに新規映像が出ていたらしいが、私の位置からは見えていなかった(スクリーンの一によるものだったらしく、ライビュでは見えた)。どこかで見られる機会をもらえると信じている。

そのあとのTRIGGERの演出もすごかった。
三部開始時に流れた雨のシーンからリアルに映像が切り替わり、あのとき歩き出したTRIGGERの三人のように入場してくる斉藤壮馬さん、羽多野渉さん、佐藤拓也さん。
この演出、観客席側から入場してきたのは三部で一度インディーズからやり直すことになったTRIGGERをイメージしていたと思うんだけど、それをこういう演出で描くって言うのがハイセンスすぎる。
お洒落かつ的確、ファンもうれしい。要素の「良さ」を濃縮還元したみたいな……最高の空間の爆誕だった。
そして「DAYBREAK INTERLUDE」の後、「そろそろ新曲聞きたいですよね!」からの新曲発表。
なにかしら来るんじゃないかとは覚悟していたものの、ここで!
今回ホントにゲームとリンクさせてきているな~と感じた。こっちを四部読んだ人だと仮定して話してくれるのもなんかこう……本当にうれしい。もちろんまだそこまで進んでいない人がいるかもしれないということに配慮が欲しいという意見もあるのはわかるけど、ライブに来るほどストーリーが好きで来ている身からしてみれば、ここでなんの遠慮もないその時点でできる最大限のパフォーマンスを期待したいって気持ちがある。
だから、ここで四部でTRIGGERが出演することになる三日月狼の主題歌を聴かせてくれた――だけじゃなく、新曲と共にTRIGGERさんのTRIGGERさんの初披露までしてくれたことが本当にうれしかった。テンションが上がり続けて下がるところを知らないライブだ。このまま昇天してしまうかと思った。

LIGHT FUTURE

ここで、一度会場が静かになった。
みんながひと休みとばかりに着席する中、中央のスクリーンに星空が映る。
これ静かすぎて自力で気がつけなかったんだけど、友人に「前見て」と言われてスクリーンを見てみると、星空の下に「小さな光を灯そう」という文字が表示されていることに気がついた。
去年のナナライのあとで発表された広告を知っていればここでピンときた人も結構いたんじゃないかと思う。
入場プレゼントはここで使うためだったんだな、と私は入場プレゼントでもらったライトを取り出して、カチカチと点滅させてみた。音声のアナウンスがあるわけではなく、画面に気がついた人からペンライトを消して、青いライトを灯していく。そうして会場が光の海からゆっくりと青い星の海に変わっていく様子はなんとも幻想的だった。
ペンライトと違って、スイッチを押していないと光が持続しない小さなライトを使っているからか、会場の光はちかちかと点滅を繰り返していて、それがまるで星の瞬きのようでもあった。
私は去年のナナライの感想で、「私たちが彼らを照らす星々であったのかもしれない」と書いたけれど、まさにその姿が会場で再現されていて、また「赦し」を得たような気持ちになって泣いた。

きっと私たちも星だった -アイドリッシュセブン 1st LIVE「Road To Infinity」感想-

一日目、すっかり夜が訪れていた西武ドームの天井は、小さな光によって仄かに青く染まっていた。
その中で、映し出されるアイドルのシルエット。名前を呼ぶ声。もはや泣き声すら聞こえたし、ナギが映ったときなんてほとんど悲壮な叫び声すらあった。ああ、この人メインストーリー四部を読んだんだな……とぼんやり思う。メインストーリーの中で、百が「一生懸命銀紙を貼り付けて、星の振りをしている」と悲壮な想いを告げるシーンがある。アイドルですら、自分が星なのか、誰かの光なのか、わからないままでいるこの世界の中で、この幻想的な星空を作るための一つの星になれるというのはなんだか不思議だった。
一織から順に映されていた映像が陸を映したところで、ライトを手にした小野賢章さんを初めとするとIDOLiSH7のメンバーがステージの上に集まった。

「この演出どうでしたか?」と明るい笑顔で問いかけてくれるMCから、「ナナツイロ REALiZE」が始まり、しんみりした会場の空気を塗り替えるような歌声が響いた。これからメインストーリーで、なにが起きても大丈夫だと元気づけてくれているようでもあった。
それから、PVに合わせて歌い上げられる「MEMORiES MELODiES」「WiSH VOYAGE」、この辺りでようやく私はライブが終わりに近付いていることを実感した。ステージの演出も、最大限に使い切っていたと思う。

ラストの曲として七瀬陸役の小野賢章さんが宣言したのは「MONSTER GENERATiON」だった。
去年のライブ、作中のIDOLiSH7、このアイドリッシュセブンというプロジェクトの始まりでもあり、きっとこの作品の根幹となる「モンスター」という存在の在り方を示すような、この曲で終わるんだ。最終回で初代オープニングが流れるアニメは神アニメとはよく言われる言葉だが、私も例に漏れずこう言う演出は大好きだ。泣いてしまった。ここまで来ると泣いていない時間の方が短いような気がしてくる。
そうして、大歓声の中、アイドリッシュセブン 2nd LIVE「REUNION」は幕を下ろした。

もちろんこの後のアンコールも、あいさつも最高だったんだけど、そこは割愛。
去年、アイドリッシュセブン 1st LIVE「Road To Infinity」を終えた後、私はものすごいライブだったけれど、もしかしたらここがアイドリッシュセブンのライブにおける「頂点」だったのかもしれないと思った。
しかし、今回のライブ、アイドリッシュセブン 2nd LIVE「REUNION」はあの頂きからさらに進化を遂げ、より物語とシンクロする、よりユーザーに寄り添うすばらしいものになっていたと思う。まだ7月上旬なのに、いい夏だった……なんてことを考えながら、私は友人と共に帰路についた。

REALとFICTION

アイドリッシュセブンのライブがこれで終わりではないという予感は、誰もが感じていたと思う。去年、ライブの後に公開された「LIGHT FUTURE」の広告がそれを期待させた。
そして、翌日(正確にはその日の夜のうちだったが)、

「その先へと、心突き動かす衝動」「WHAT’S NON FICTION?」というキャッチコピーを冠した広告が掲示された。


↑こっちは動画。
https://youtu.be/w33p2kLoehM

WHAT’S NON FICTION?、直訳すれば「ノンフィクションとは何か?」だ。
そんなことこっちが聞きたい。
常々、アイドリッシュセブンはアイドルたちが私たちと同じ次元でアイドル活動をしているかのようなプロモーションを展開している。それは、「書き下ろし」という言葉の代わりに使われている「撮り下ろし」という言葉をだったり、DHCのコラボでの「商品のアンバサダーに起用された」というストーリーだったりする。JR東海による「OFF旅」もこの現実を彼らが旅をしているかのようなコンセプトだ。
現実であるかのように見せること、それがアイドリッシュセブンの一つの商品戦略であることは確かだと思う。しかし、それには限界がある。当たり前のことだけれど、どんなに「リアルっぽさ」を感じたところで、私たちがゲームのプレーヤーである事実は揺らがない。私たちはアイドルに心を揺さぶれらるファンであり、アイドルに寄り添うマネージャーであり、同時に画面の「こちら側」のプレーヤーでもある。その現実は揺るがない。

そういう「現実」とどう折り合いをつけ、これからのアイドリッシュセブンが展開していくのか――、「WHAT’S NON FICTION?」これがその答えの一つであるかのように感じた。
広告をよく見ると、この一文の中にある「NON」の部分には「揺らぎ」がある。そこから、私はこの文章には「WHAT’S NON FICTION?」と「WHAT’S FICTION?」2つの意味があるのではないだろうか? と思った。

「なにが ノンフィクション/フィクション なのか?」
去年の「永遠のアイドルとは?」に引き続き大きな、そしてメタ的な問い。
しかし、今年は各アイドルたちによってその答えが提示されている。

自分、想い、瞬間、熱気、時間、音、声、感動。
覚悟、勇気、夢や憧れ、存在、自分、熱狂、興奮、刺激。

そして、「その先へと、心突き動かす衝動」。
それらに共通するものはきっと、私たちの心の中にあるものだ。
アイドリッシュセブンはゲームという「虚構」である。このプロジェクトはその根幹を揺るがそうというものではないと、私はこのライブとこのプロモーションを見て感じた。
それでは、「虚構」に意味はないのか?
「虚構」は「現実」よりも価値のないものなのか?
それを否定するものこそが、「WHAT’S (NON) FICTION?」の問いの中にある。
物語(FICTION)を通して自分の中に生まれた想いや、感動。ライブそのものである瞬間存在、それを通して感じた熱気刺激興奮熱狂。現実と向きあうための覚悟勇気夢や憧れ自分
それこそがREAL――、「NON FICTION」なのかもしれない。

アイドリッシュセブンにおいて、LIVEというのは単に、ゲーム中の曲を生で伝えるための場ではないのかもしれない。例えばゲームによって感じられたその「NON FICTION」を表現するもの、そういうものであって欲しいと私は思う。

そういう、色々な想いを生み出して、アイドリッシュセブン 2nd LIVE「REUNION」は幕を閉じた。
私も、小野賢章さんが言ってくれたように、これから先、10年20年先も、永遠にこんな楽しい時間がいつまでも続いてくれたらいいと思う。
それが叶わなくても(叶わないことを私たちは痛いほどに知っているのだけれど)、どうか、今日この日にそう願ったことを、ずっと後悔しないようなコンテンツでいて欲しい。そう強く願っている。

まずは、「Happy Days Creation!」と「Welcome, Future World!!!」のフルバージョンを配信して欲しい。よろしくお願いします!!!
(Welcome, Future World!!!はファン感謝祭のラストとかでも歌う割に未だに全容がはっきりしていない。)